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地元秋田の大曲は、「豪雪地帯」とまではいかないけど、
それなりに雪がたくさん降るところです。
しかし、雪がたくさん降るからって、その時が一番寒いか
と言えば、そうでもありません。月別にしてみますね。
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11月・・・
初雪のたよりが届く季節です。上旬は積雪はないものの
キュッと寒い・・・と思われるような気候になります。
中旬頃にみぞれまじりの雪が降り、いよいよ冬かなぁ~と
感じる時になります。
12月・・・
師走に入ると、あわただしさがいっきに加速します。これは
どの地域でもそうだと思いますが・・・。
中旬頃から本格的な雪が降り、冬になった事に対する
あきらめだったり、覚悟が決まる時期になります。
下旬、つまり年末になると雪は解けずに道路や屋根にあり、
夜中3時~4時頃に除雪のためのの大きい車があらゆる
道路の雪を寄せます。この時の除雪車の音と暗闇が
なんとも秋田らしい、独特のものであると思います。
1月・・・
上旬、つまりお正月から10日くらいまでは、一番積雪の
ある季節であると思います。毎日毎日、雪寄せの日々。
店主が住んでいる自宅の向かいのおじいさんは、この
季節になると朝4時頃から道路の端に寄せられた雪を
流雪溝と呼ばれる、雪を水で流して河川へ送る側溝に
入れる作業をはじめます。店主は朝弱いので8時頃から
寝ぼけた顔でだらだらと雪寄せします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この頃に一日か二日くらい訪れる晴天は、心から感謝し、
うれしくなります。この時は、そんなに寒さを感じません。
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雪は、もちろん上から下へ降ってきますが、「吹雪」という
言葉は、この上から下に降る雪の他に斜めや大きさの
違う雪が交じると「吹く」という漢字がつくような気がします。
気温は変わらなくとも、見た目で吹雪になると「寒い!」
と感じてしまいます。
2月・・・
気温は1月とあまり変わりませんが、雪の量が減ります。
でも、凍る季節です。まあ、如月ではなく「凍月」といった
ほうが、秋田に似合うような気がします。
そんな「凍月」でも、どこかに春の訪れがあるような気が
します。いや、現実はないかも知れませんが、期待して
いるのかもしれません。テレビで西日本のニュースで
春の訪れのたよりが、なんともうらやましく、でも確実に
北に向かっているという気持ちがみなぎるのかも・・・・・。
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こんな秋田の冬・・・。
雪寄せや雪おろし、労力や暖房費など、県民にとっては
あまり良いイメージがありませんが、個人的にはちょっと
好きです。お隣りの喫茶店の姉さんや毛糸屋さんの
店主さんと他の季節にはない会話も生まれるし、自分の
納得する雪寄せをすると、そのカタチがそのまま残ります。
雪寄せをしている間に、その上にすぐ雪が乗っかる時、
「あ~ぁ~!」と思いますが、いずれ春は来るのです。

 

 

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